むかし、大谷口村に日頃から仏様を深く信仰していた心やさしいお百姓さんがいました。
ある年のことです。明日は村中あげて一斉に田植えをすることになっていました。お百姓さんは、明日の田植えに間に合うように、一生懸命働きました。しかし、あたりがうす暗くなっても、代かきは半分もできていませんでした。お百姓さんは、「ああ困った、どうしよう…。」と、ため息をしていると、どこからともなく若いお坊さんが近寄って来て「代かきが終えなかったんですか…」と、やさしく話しかけてくださったかと思うと、いずれへか去っていってしまいました。 一夜あけて、お百姓さんが田んぼに来て見ると、なんと、きれいに代かきが済まされていました。驚いたお百姓さんは、あたりを見わたすと、田んぼの泥土がてんてんと、田から丘の草原に続いているのに気づきました。
その泥あとをたどると、丘の小さなお堂まで続いています。 |
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